Parallels RAS 18 を提供開始 (GA)

Parallels® Remote Application Server 18 (以下、Parallels® RAS) の提供が開始 (GA) されたことをお知らせ致します。この度の最新版への更新により、組織はあらゆる場所で業務を遂行する社員 (私共は「ナレッジワーカー」と呼んでいます) に、Windows Virtual Desktop、リモートデスクトップ セッションホスト (RDSH)、仮想デスクトップ インフラストラクチャ (VDI) 、及び仮想アプリケーション配信を、一元化されたシームレスなソリューションとしてコスト効率良く展開できるようになります。

Parallels RAS 18 を使用することで、企業やサービスプロバイダー (SP)、医療機関、そして教育機関は、プライベートクラウド、ハイブリッドクラウド、パブリッククラウドの展開を組み合わせることができるため、IT の俊敏性を一層高めることができます。Parallels RAS の柔軟でスケーラブルなアーキテクチャでは、Windows Virtual Desktop、デスクトップベースの VDI、サーバーベースの VDI、及びセッションベースの VDI でユーザー エクスペリエンスを向上させることにより、新規のアプリケーションやデスクトップの需要に対処します。これらはすべて、Parallels Client 経由でアクセスできます。

Parallels RAS チームではこの数か月、お問い合わせや各種ビジネスでの用途によるご発注が増加している理由を理解し、対応しています。それはこのパンデミックに於いて、リモートワークを可能にする迅速で信頼性のあるソリューションを組織が求めているためです。Parallels RAS を使用することで、どのようなデバイスからでも仮想デスクトップと仮想アプリケーションが即座に配信されるため、リモートワーク中の各従業員は、どのような場所からも安全に業務を遂行することができます。

Windows Virtual Desktop のサポートが大幅に強化された最新バージョンの Parallels RAS では、より多くのオプション、カスタマイズ、リソースが提供されますので、組織はインフラストラクチャの柔軟性と従業員の生産性を新たなレベルに引き上げることができます。

一元化された Windows Virtual Desktop との統合

Windows Virtual Desktop は、Parallels RAS での最も重要な機能統合の 1 つです。以下をはじめとして、Windows Virtual Desktop のあらゆる主要機能を Parallels RAS から利用できます。

そして何よりも、Parallels RAS コンソールで直接 Windows Virtual Desktop の機能を管理できるようになります。Parallels RAS の一元管理機能により、Windows Virtual Desktop やその他の非 Azure ベースのリソースを、単一のコンソールで管理可能です。

Parallels RAS 18 で Windows Virtual Desktop と既存のアプリケーションやデスクトップの両方を管理、及び展開することには、次のような多くのメリットがあります。  

FSLogix プロファイル コンテナーとの統合

Parallels RAS 18 で提供されるもう 1 つの重要な機能統合は、非永続的なコンピューティング環境向けに設計されたプロファイル管理ソリューションである FSLogix プロファイル コンテナーとの統合です。

FSLogix では、ユーザー プロファイルはネットワーク ロケーションにリダイレクトされますが、ユーザーとアプリケーションからは、プロファイルがローカル ドライブに保存されているかのように見えます。多くのアプリケーションは、ユーザー プロファイルのパスがローカルとして表示されていないと適切に機能しないため、これは有用な技術です。

FSLogix プロファイル コンテナー自体も、以下に挙げる多くのメリットを提供します。

Parallels RAS 18 のリリースにより、管理者は FSLogix エージェントを展開、及び構成するために、手作業でレジストリを変更したり、複雑なスクリプトを記述したりする必要が無くなりました。代わりに Parallels RAS コンソールを利用して、エージェント展開の自動化を設定し、プロファイル コンテナーを管理、及び構成できます。

UX エバリュエーターと高度なセッション測定基準

Parallels RAS 18 では、管理者にユーザー セッション情報の全体像が提供されるため、サービス提供の向上に役立ちます。ユーザーが異常を報告すると、管理者は迅速に根本原因分析ツール (RCA) を使用して、問題をより素早く正確に特定できます。

UX エバリュエーターは、ユーザーが公開されたリソースを操作してから応答を得るまでの所要時間を計算することにより、ユーザー エクスペリエンスを指標的かつ定量的に測定します。  

UX エバリュエーターは、次に挙げる複数の測定基準によって強化されています。

管理者は、重大なレベルの問題があった場合にアラートを送信するしきい値を設定することもできます。これにより、パフォーマンスに深刻な影響が出る前から問題に対処できます。

自動的にイメージを最適化

ユーザー エクスペリエンスを更に向上する取り組みの一環として、130 の自動イメージ最適化が Parallels RAS 18 に組み込まれています。これらのイメージ最適化は、特別な設定なしにすぐに使用できます。

この新しい機能一式がもたらす管理面での大きなメリットは、IT 管理者がイメージ最適化のための事前構成済みアクションを容易に利用できることです。RDSH、VDI、及び Windows Virtual Desktop の各ワークロードの最適化が全て Parallels RAS コンソールから利用できるため、管理者はこれらを容易かつ瞬時に構築できます。市場で競合するソリューションが提供するような別ダウンロードとしてパッケージ化され、個別に使用される類似ツールとは全く異なります。

更にこの新しい最適化には、次のようなメリットもあります。

RDSH 及び VDI のローカル ストレージ配信

RDSH 及び VDI テンプレート クローンの保管については、2 つの一般的な考え方があります。これらのクローンを、Storage Area Network (SAN) のような共有ストレージ ソリューションに保管する方が良いという意見がある一方で、ローカル ドライブに保管する方が良いという意見もあります。どちらの考え方を採用したとしても、Parallels RAS によるサポートが可能です。

Parallels RAS 18 では、テンプレート クローンを保管する場合、共有ストレージとローカル ストレージの両方の選択肢がサポートされます。共有ストレージのクローン展開に加えて (これは前バージョンで既にサポートされています)、複数の独立した Microsoft Hyper-V ホストのローカル ディスクにテンプレート クローンを展開できるようになりました。Parallels RAS 18 では、どちらの長所も完全に生かすことができるため、共有サービスで SAN を利用し、RD セッション ホストや VDI でローカル ストレージを利用して、起動時のパフォーマンス問題を最小化することができます。

ローカル ストレージ配信は、高額な SAN ソリューションのコストや、一般的に共有ストレージの選択に関連するクラスター、及びハードウェアの複雑な要件を回避したいと考えるお客様に適しています。

最新の Web ベースの管理ポータル

Parallels RAS は、常に可搬性を実現しており、いつでも、どこからでも使用できます。このような特性は、主にエンドユーザーにメリットをもたらしてきました。Parallels RAS 18 では、Web ベースの新たな管理ポータルを通じて、これらの機能が IT 管理者にも提供されるようになりました。

管理ポータルを使用することで、管理者は PC、ラップトップ、タブレット、スマートフォンをはじめとして、どのようなデバイス上でも管理業務を実行できます。管理者は、この Web ベースの管理ポータルから、RD セッションホスト、Publishing Agent、Secure Client Gateway といった基本的な Parallels RAS コンポーネントを、外出先から一元的に展開、管理、構成できます。管理ポータルを使用して、RD セッションホストからリソースを公開したり、ユーザー セッションを監視、及び管理することもできます。

管理ポータルは、Web ベースのアプリケーションとして、どこからでも Parallels RAS インフラストラクチャを容易かつ迅速に管理できるようにすることで、最新で移動性のあるアプローチを提供し、より適切な管理を実現します。

高速ファイル検索

Parallels RAS 18 では、ユーザーは条件の悪いネットワーク状態においても、リダイレクトされたファイルとフォルダーを標準的な RDP と比較して 90% 以上高速に検索、及びトラバースすることができます。エンドポイント クライアントとホスティング ワークロード サーバー間の通信を最適化し、ファイル キャッシュ機能を追加することで、これを実現しています。

以下は、Parallels RAS 18 でファイル検索がどの程度高速になったかを示すために、5,000 以上のファイルをテストして得られた実際の時間です。

標準的なRAS/RDP高速ファイル検索を使用した
Parallels RAS 18
初回の実行12秒2秒 (最適化された通信を使用)
連続した実行10秒1秒未満 (キャッシュメカニズムを使用)
ファイル検索時間

ここで紹介した内容は、Parallels RAS 18 に導入されています。これらは、ユーザー、IT 管理者、及び組織全体にメリットをもたらす変更と改善のほんの一部に過ぎません。変更点と改善点の全容については、こちらをご参照ください。

また、最新機能をご自身でお試しになる場合は、30 日間のトライアル版を今すぐダウンロードしてご試用ください。